看護師の残業時間が長いという話をよく聞きます。職種や診察科目にもよりますが、月10~20時間を超える残業をしている看護師もいるようです。その理由は主に3つあり、どれも改善するには病院側の理解とシステム改善が必要なものばかりです。将来管理職を目指す看護師や医療関係者は残業のある職場は、できるだけこれらを回避したいものです。
理由の1つ目は、時間外に行われる会議や学会の参加などが挙げられます。特に大きな病院では診療科目がお互いの事を理解するために、院内研修があったりするのですが、これらは業務時間外に行われる事があります。「業務外」とするにはあまりにも時間を費やしているのが現状です。
もう1つの理由は、看護記録の作成に時間がかかる事です。本来なら勤務中に入力し勤務時間内に終わらせる仕事ですが、外来の患者が多かったり、急患があると入力する内容も多くなります。研修資料の作成どは、時間がないため家に持ち帰って作成する人もいます。これらは勤務年数に関わらず、書類作成の多さとシステムが原因なので一人の看護師が改善できません。看護師同士で話し合って運営側に話を提案するなど、現場からの提案として話し合いが必要でしょう。
最後はナースコールの対応です。病棟勤務の看護師は、いくら勤務が終了したからといって病室からナースコールがあればその場で対応しなくてはなりません。患者は看護師の勤務交代を気にしているわけではないので残業になってしまいます。こうした目に見えない部分で、看護師に負担がかかっているのが現状といえます。